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――1.デザイン

ベーネ・ベーネでは17〜19世紀の芸術をデザインソースにし、 専属デザイナーによってオリジナルのデザインを起こしてい ます。当時の家具や建築物のディテール、図案集などからイ メージを練ったり、様々な草花、自然の造形を基にしてアイ デアを膨らませていきます。イメージにあう宝石を選んだり、 何度かラフスケッチを描き、デザイン画を完成させます。 石枠1つ1つの高低差や、テクスチャーのイメージなど、デ ザイン画の段階でかなり明確にイメージを固めます。

デザインをする上でのこだわりは、ローズカットダイヤモン ドの水のように透明な輝きや、カラーストーンの色や持ち味 といった、素材の特質や美しさをしっかりと引き出すこと。 素材の美しさが生きてこそ、ジュエリーはその美しさを最大 限に発揮するものであると考えているからです。 そして女性らしい繊細さや気品、知性を感じさせるデザイン であるということ。ジュエリーが美しいのは当たり前、そこ に女性の内面から美しさを引き出すような、プラスアルファ のこだわりを添えることが、ベーネのオリジナリティー。 どんなアイデアも形にしてくれる確かな職人がいる。だから 自由な発想でデザインをすることができるのです。
 



――2.原型作成

デザイナーの感性を形にする、それがクリエーション。その通り、ジュエリーの制作過程で、最も重要な位置を占めるのが原型制作。原型は、デザインを正確に形にするだけではなく、仕上がりをイメージして細部を作り込む必要があります。

なぜなら、原型は、仕上がりの形よりも5%ほど、大きく作る必要があるからです。
キャスティング行程の中で、地金は縮みます。その縮を予測して、原型を作成する勘所が求められます。あくまでもキャスティング後の完成がデザインに忠実になることが求められるのです。

原型は、細部に至るまで磨きをかけます。

原型の肌の美しさが、仕上がりの美しさを決めます。原型の時点で、その地肌に曇りがあると、その曇りがキャスティング後に、いくら磨きをかけても美しく輝くことを妨げてしまうのです。ベーネデザインの大きな魅力である繊細なレースワークやカットワークを美しく仕上げるために、この行程は、非常に重要な位置を占めます。

また、例えばこの左のペンダントのように、様々な石枠が組み合わされるデザインは、石枠の形状、爪の立て位置、爪の大きさ、形状を単一にせずに、複雑に組み合わせることが重要です。

例えば、ローズカットダイヤモンド、バゲットカットダイヤモンドは2段ごし枠、ブリリアントカットダイヤモンドは1段ごしわくにし、高低差をつけながら石枠を並べる。この石枠が、点で接合されると、繊細感とリズム感ができるのですが、強度が弱くなってしまう。だから、わずかに爪を磨り、面を出し、接合させる。

これは次の制作過程、<ゴム切り>の過程を完璧なものにするために必需なのです。
 
原型の段階で細部まで仕上げることが重要

様々なカットの石を留めることを前提に枠の作り方を変えています


ゴム切り
さて、ゴム切りの重要性をお話ししましょう。 この行程は、専門のゴム切り職人によって行われます。 できあがった原型をゴムに挟み、加熱圧縮して硬化させます。 挟まれた原型を取り出すために、医療用のメスでゴムを切り、原型取り出すのですが、 この行程は、単に原型を取り出すためのものではなく、次の行程であるワックスを流し込むための道を付けるという役割があります。
原型を取り出したその空間に、スムーズに立体的にワックスを流すことが、美しいキャスティングを完成させるための必需条件になります。 どんなに細かな部分にまでも、均一にワックスを流し込めるゴム切りが求められます。
曖昧な切り口を許さない医療用のメスを使うことは、この作業工程を繊細、緻密、正確に行う上で需要です。 ゴム切りの曖昧さは、ジュエリーの仕上がりをゆがませます。 専門の熟練職人でなくては、この行程を手がけることはできません。
     
原型をゴム型に挟み圧縮する   医療用メスでゴム型を仕上げる   ゴム型にワックスが収まる   ジュエリーのワックスが完成
ワックスを流し込む
キャスティングの基となるワックスをゴム型に流し込みます。このときに、必要以上にゴム型に力がかかると、ワックスが変形し、弱いとワックスが漏れ出します。 これはジュエリーのゆがみの原因になります。また、ワックスの温度管理が非常に重要です。
ワックスの温度が適温でないと、地金にすというざらつき、穴ができあがる原因になります。季節による温度管理が細かく行われています。さらに、ワックス注入時の圧力も細かくチェックします。 キロパスカル、大気の圧力を測る単位で管理されます。 また、できあがったワックス原型は非常に繊細で柔らかい。わずかな力がかかると変形してしまいます。非常にデリケートな扱いが求められます。


ツリーの制作
このワックス原型をツリーという形状にセットするとき、その向き、角度、セットする温度が非常に重要です。わずかな角度の違いや傾き、ツリーとの接点の弱さは、ツリー形状にセットされたワックをキャスティング時にゆがめてしまいます。1つのツリーには、様々なデザインがセットされます。デザインの大きさやディテールにより、セットする位置を決め、キャスティングのレベルを高めます。

ゴム切りからキャスティングまでの行程は、温度と圧力が決め手になります。 繊細で確実な温度、圧力の管理、その温度、圧力は、熟練職人の経験という智恵なくしては完成されない。美しいジュエリー制作のための非常に重要な職人技なのです。

 
リングのワックスを「木」のようにセットすることからツリー(木)と呼ばれる


――3.キャスト

  できあがったワックスツリーを鋳型を製造するための円形容器に入れます。

この鋳枠の中に液状のスラリーといわれる石膏系の埋没剤を流し込みます。この筒を専用の焼成炉で加熱します。この行程により、内側のワックスツリーが溶け出し、ワックスツリーの空洞ができあがります。この空間にK18、プラチナのメタルを流し込み、固めます。この時の温度管理は非常にデリケートです。

地金を流し込む機械(左:K18とシルバー、右:プラチナ)




季節、その日の大気温度により細かく温度調節をすることで、“ス”のない美しい地金肌ができあがります。
地金が冷え固まった後、石膏を破砕し、ツリー上にできあがった地金を取り出します。 このツリーから、ひとつひとつ丁寧にデザインを切り離し、余分なメタルを切り、整え、次の行程に回します。
 
地金が流し込まれたツリー(左) ツリーから切り離し整える(右)







――4.ロウ付け
ジュエリーには、1つの型からできあがるものと、いくつかのパーツを組み合わせてできあがるものがあります。例えばこのリング、いくつものパーツに分かれて、それを組み立てることでできあがります。

わずか数ミリのパーツを組み合わせるためには、その接点を最小にしながら、強度を作り出すロウ付け技術が非常に重要です。 ろうを用いて加熱した本体をできるだけ溶融しないで、ロウのぬれ現象でパーツを接合するこの技術は、緻密で正確さを要求されます。

ロウが多すぎると、ロウだまりといい、地金がもたつき、美しい研磨が施されません。 少なすぎると、接合できない、強度も保たれない。まさにピンポイントで接合させるミクロの世界の技術なのです。

K18はガス溶接、プラチナは酸素溶接により接合。ベーネでは、レーザー溶接も取り入れ、わずかコンマ数ミリの接点を、まさに点で接合。 繊細さと強度はこうして作られます。

 

 
複雑なジュエリーの溶接から、ピアスのポストの接合などミクロの世界の技術
>>“優美極まる”K18コンビ地金リング(左上)
>>ロンドンブルー×ダイヤモンドが映える、ルネッサンスリング(左下)



――5.石留め
ジュエリーデザインに宝石をセットする、これを石留めといいます。 彫り留め、爪留め、ミル留め、覆輪留め、パヴェセッティングなど、様々な留め方があります。 石留めにより、ジュエリーデザインはまったく違った風合いを作り出します。 その石留めに使われる道具は、全て職人が自身の手に合わせて加工され、石留めの箇所、 石の大きさ、石の硬度によって使い分けられます。

ベーネのミル留めは、ミルの大きさ、形状も違い、それに合わせて、数十種類の道具が職人一人一人によって作られます。

http://shop.bene-bene.com/fs/rosecut/10001784/



http://shop.bene-bene.com/fs/rosecut/10002446/
ダイヤモンドのように硬度の高い宝石ばかりではなく、非常に硬度の低い稀少石は、この石留めが難しく、石留めできる職人は非常に少ないのです。 まさに、絶妙な力バランスをコントロールできる卓越の職人にのみ許される技術になります。

 





――6.磨き
ジュエリーの美しさは磨きで決まると言われています。この磨きには、いくつもの行程が重ね合わされます。まずは、鋳物としてできあがってきたメタルの表面の一皮を剥く、という作業が施されます。
<バレル研磨>という行程を踏みます。
回転する容器に、そのデザインの仕上がりをイメージして、どんな艶感にするか、どんなテクスチャーを施すかなど、ジュエリーのデザイン形状に合わせて研削剤、研磨剤を調整し、鋳物(ジュエリーの吹き上がり)を投入。

ここでは、その研削剤、研磨剤の量、回転させる時間の調整が細かく行われます。 時間が短いと、隅々まで磨きが回らず、長いと、せっかくの地金の地肌がえぐられ、削られてしまいます。この行程で地肌を整え、次の過程のバフ研磨のクオリティーを上げます。 地肌の肌理を整えることが、美しい磨きの重要な基本なのです。

次に<バフ研磨>行程に入ります。
布を重ねたバフに研磨剤を塗布して、摩擦しながら研磨する方法です。 ただ単に均一に磨くだけではなく、そのデザインにふさわしいバフを選び、繊細に磨きをかけます。強くバフを押し当てると、鏡面は作れるのですが地金が削れ、面が乱れます。 弱いと、光らない。

繊細な爪やディテールのカットワーク、丸みを帯びたミル細工など、力の入った磨きをかけると、形が崩れ、ゆがみ、美しさを壊してしまいます。 デザインにあった力加減、バフの選び方は磨き職人の感性に左右されます。 技術だけではジュエリーは美しくできあがりません。また、このリングのようなテクスチャーも高度な研磨技術です。

http://shop.bene-bene.com/fs/rosecut/10002436/
ハンドモーターというツールを使い、その先端にダイヤモンドパウダーをセットするなど、独特のテクスチャーを施すための先端用具をとりつけます。 この先端用具は職人の手作りになります。 できあがりをイメージする、デザイナーの要求する光沢を地金表面に施すには、既成のツールでは十分ではありません。 また、その研磨を施す時間、強度により、テクスチャーはがらりと雰囲気をかえます。 職人には<あんばい>といわれる感性が強く求められるのです。
  <バレル研磨>





<リューター研磨、バフ研磨>





――7.検品

ここまでの全ての制作行程が、間違いなく行われていたか、バランスは良いのか、曖昧さはないのか、など、ジュエリーのディテールや強度に至るまで、全体感からチェックする行程が検品です。

ジュエリー制作の過程では、そのスポット、スポットで細かく作業が施されます。 最後の検品で最も重要なのは、全体からみた時のバランスを調べる、ということです。

フェイスアップ。
肉眼で全体を丁寧に調べ、それからディテールの検品に入ります。白の柔らかな布素材の手袋を付け、決して完成されたジュエリーに傷が付かないよう細心の注意が払われます。
そして、もう一つ大事なこと。
ご注文いただいたジュエリーを最初に手にするのはお客様であるということ。
検品時に、直接、私たちは素手でジュエリーに触れることはありません。 新品の仕上がりを最初に手にしていただくために、この最後の行程まで心を込め、気を抜かない。これがベーネの検品です。

 

 

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